毎日毎日,うだるような暑さだ. 気温が30度を超える真夏日が連日続いている. 2012年7月27日(金)には,群馬県館林市で 37.9度,埼玉県熊谷市で 37.8度まで上がった. 標準的な人間の体温を超えている.
そんな悪環境でも,人間の体温を保つのが,汗だ. 水1グラムが蒸発する時, 582.8calの気化熱を周囲から奪うが,人間もこの気化熱を利用して体温調整をしている. 
汗の主成分は,水と塩化ナトリウム(塩分)だが,その他にもカリウムやマグネシウム,カルシウム,鉄,亜鉛,水溶性ビタミン(B1,B2,B6,B12,Cなど)など,体に必要な微量栄養素も含まれる. 
そんな不足がちの栄養素を補給する目的で,古くから食べられてきたのが,ウナギ(鰻)やドジョウ,シジミだった. 
今年(2012年)の土用の丑の日は,7月27日(金)だ. 特に近年は,土用の丑の日といえばウナギが定番だ.
今年のウナギは,トンでもなく値段が高い. 例年の,1.5倍から2倍くらいだろうか. 
だが,「１年に１回くらいは贅沢してもしかたがない」と,高額でも購入する人も多い. 
値段が高い理由は,稚魚のシラスウナギ(ハリウナギ)の不漁がある.
このウナギには,まだ謎が多い. つい最近まで,どこで産卵しているのかさえわかっていなかった. また,何を食べているのかもわからない.そのため,卵のふ化から成魚までの完全養殖が確立されていない.
最近になり,このウナギの産卵場所が,グアム島南西沖のマリアナ海溝の水深 5620m 付近にあることがわかってきた. ここで産卵し,レプトセファルスに成長し,黒潮に乗って日本にやってくる. 
この稚魚のシラスウナギは,冬に河川を遡上(そじょう)し上流で成長する. このシラスウナギの取引価格が高騰している. なんと,0.1kg で約 25万円,1kg で 250万円にもなるのだ. 車も買える値段だ. 
このように高値になっていることから.シラスウナギの密漁もウナギ登りだ. 千葉県いすみ市の夷隅川(いすみがわ)でも密漁者の逮捕者が出ている.
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