千葉県内と東京都内を結ぶ基幹鉄道のひとつが,JR東日本の京葉線だ. もともとは,京葉コンビナートと京浜コンビナートを結ぶ鉄道貨物線として計画されたのが京葉線だった.
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しかし,東京湾岸を走ることもあり,強風による減速運転や運行中止が多く,『関東圏内で一番止まりやすい鉄道路線』として定着してしまった. 2012年3月31(土)には,強風によってJR京葉線が約9時間も運休している.
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JR京葉線の舞浜駅前には,東京ディズニーリゾート(TDR)があるが,強風などによって電車が運休すると,園内には数万人のゲスト(入園者)が帰宅難民となる. 帰宅難民の中には,修学旅行の学生や中学生同士のゲストも多い.2007-2011年の5年間の運行中止は48回(年平均9.6回)にもなる.
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こ対策として,JR東日本は防風柵を2007年に設置した. 夢の島橋梁,荒川放水路橋梁,江戸川橋橋梁,江戸川放水路橋梁,船橋海老川橋梁,花見川橋梁の6カ所に防風柵が設置された. しかし,橋梁(鉄橋)部分の海側だけだったため,この防風柵の効果はほとんどなかった.
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そこでJR東日本は,強風による輸送障害を低減させることを目指して,潮見駅-葛西臨海公園駅間の両側(A工区)と,二俣新町駅-南船橋駅間の片側(B工区)の高架橋部に防風柵設置の追加工事をした. 防風柵の設置工事は,2010年夏から開始し,2012年11月31日で完成した.
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このJR京葉線の防風柵の完成にともない,運行中止の基準となる風速を秒速 25m から 30m に引き上げられた. では,その効果はどれほどなのだろうか...
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